プレイスメイキングのアプローチによる
公民連携での駅前広場の整備&運営
豊田市は名古屋市の東方に位置し、中山間部も含めた豊かな自然と深い歴史を持つ都市で、近代ではトヨタ自動車株式会社の企業城下町として発展してきました。豊田市では、市の中心市街地を指す「都心地区」の公共的空間の総合的な再整備と活用を示す「都心環境計画」を2016年3月に策定し、「つくる」と「つかう」の両面から都心地区の再構築を行っています。これは、都心地区の魅力を向上し、都市間競争の中でも選ばれる都市(都心)として、街の主役を「車から人へ」と転換するプロジェクトです。
ハートビートプランは、2015年度より市からの委託を受けて地域に入り、公共的空間活用の実践と仕組みの構築を並行して行う「つかう」取組を推進してきました。 初年度の2015年は「あそべるとよたDAYS」として、豊田市駅周辺の既存の9つの広場を対象に管理者チームを組成し、広場の活用企画の公募・実施・効果測定を行いました。その成果を踏まえ、2016年には各広場の類型化や常態化に向けた仕組み及び組織の構築、公物管理法に係る規制緩和などを行い、2017年からはパイロット・プロジェクトとして「とよしば」と「新とよパーク」の2つの広場の暫定整備に向けた具体的検討を開始、2019年には2つの広場が供用開始されました。
豊田市での取組では、一貫して行政(管理者)と民間・市民(担い手)が、それぞれの覚悟を持って互いを尊重しながら検討してきたことで、「自由と責任」のもとでチャレンジできる環境と「新しい自治の仕組み」を生み出しています。