最寄駅をリノベーションし
地域コミュニティやローカル経済の場に
「モヨリノ」は、①良質な滞留空間の創出、②交通利用者の安全・利便性の向上、③地域コミュニティ、ローカル経済の循環の醸成を取組の軸とし、住まい・学校・職場の近くにある「最寄り駅」をリノベーションすることで、この街で暮らす日々がより豊かにするプロジェクトです。
伊川谷エリアは軟弱野菜・花壇苗の一大生産地であり、駅南側は市街化調整区域で農地が広がっています。 伊川谷駅の1日平均乗車人員は約5,000人。神戸市営地下鉄西神・山手線では二番目に乗降客が少ない駅です。
初動期に、滞留行動調査から駅前では必要行動しか行われていないこと、地域の方々約20人のヒアリングから取組のニーズが明らかにし、3つの取組に繋げました。
1つ目は滞留空間の創出。利用者がゆとりをもって駅前を利用できるようになることを目指し、社会実験を経て、フェンスで囲まれた高架下の道路空間を解放し、滞留空間を創出しました。
2つ目は、花壇運営。伊川谷産の花のPRをしたいJAの想いと伊川谷駅前に多く立地している福祉事業所の入居者と地域との繋がりの機会を増やしたいというニーズをマッチングし、福祉事業所の入居者や駅周辺の店舗の方々で組織した運営チームで駅前の花壇の運営を開始しました。
3つ目は、野菜販売。「駅前空間で野菜を販売したい」という想いを持つ農家に出会い、社会実験として駅前で週に1度の野菜販売が実施しました。購入者満足度も高く、現在継続に向けて調整中です。
これらの取組を通じて、今まで必要行動しか起きていない駅前が、日常的な活動が行われている駅前に少しずつ変化しています。