地元主体のビジョンが先導し、
地域・経済界・行政の共同事業へ
南海電鉄なんば駅前は、関西国際空港に直結し、大阪ミナミの中心に位置する多くの来街者が行き来するエリアです。しかし、現在は、ほぼタクシーと車の空間となっており、滞留は喫煙に限られ、放置自転車の存在や旅行者の増加による過密など、快適で安心できる環境とはいえません。
当初、2008年に地元商店街の発意で駅前の道路空間を歩行者天国化したいと始まった取り組みは、民間主導で行政や経済界も巻き込み実現に向けて推進されています。 世界一「OMOROI」まちを目指して、駅前を上質な居心地の良い空間と、回遊の拠点となる「大阪のおもてなし玄関口」として再編し、既にある歩行者モールや周辺の特徴的なエリア、御堂筋、なにわ筋線新駅をつなげ 、更に回遊性の高いまちをつくるプロジェクトです。
このプロジェクトの特徴は、①民間発意から、官民連携のプロジェクトへ展開していること、②民間が公共空間のデザイン・運営管理まで一貫して推進、③既成市街地型で、企業・地元商店街が連動し、公共空間の運営まで担うこと、④駅前の広場と通りだけでなく、御堂筋やターミナル周辺も含むバス・タクシー・荷捌き車などの大規模交通再編にまで発展している点。
ハートビートプランは、地元協議会が設立された2011年から民間サイドで関わり、協議会運営、ビジョン立案・合意形成、社会実験の企画運営、官民の計画策定、運営面から見た設計プラン・道路占用・維持管理スキーム・交通規制・荷捌きルールなどの提案・協議、エリマネ事業計画作成や主体組成など、地元の皆様・行政・専門家チームと一緒に事業全体について一気通貫で関わっています。