公民連携のエリアプラットフォームで推進する
「暮らす人」と「訪れる人」が交わるエリアの価値向上
松本城三の丸エリアは、元々総堀に囲まれた松本城の城内であり、近代以降は地区のメインストリートである大名町通りを中心に金融機関やオフィス、行政機能が立地し、業務、商業、観光、住宅が複合化したエリアです。
そのような立地特性のエリアにおいて、都市計画道路の拡幅事業や博物館の移転・新築事業など複数の公共事業が進められる中、エリア全体としてのあるべき姿をあらためて議論し行政と民間で共有する必要がありました。HBPでは2021年度より松本市の委託を受け、松本市基本構想2030の基本理念三ガク都に象徴される松本らしさの「シンカ」(進化・深化)の具現化に向けて、地域の方々との膨大な議論・意見交換を行い、「誰かに語りたくなる暮らし」という合言葉を軸とした「松本城三の丸エリアビジョン」を策定しました。
翌2022年度には、プレイスメイキングの手法の1つである「The Power of 10」の考えによって定めた10の界隈ごとのビジョンを実現するべく、民間の方々と行政内部のチームづくりをサポートし、「インディー文化」の息づく松本の街独自の仕組みと体制による「三の丸エリアプラットフォーム」を設立しました。
2023年度からは、三の丸エリアプラットフォームを中心に、ビジョンで描いた界隈ごとの目指す暮らしのシーンを形にする社会実験を同時多発的に行い、定常化に向けた仕組みづくりや体制構築、空間改修や環境改善をおこなっています。地域の特性を活かした新たな公民連携の形を模索しながら、「誰かに語りたくなる暮らし」の実現をサポートしていきます。