西梅田地区のエリアブランディングに向けた第1歩として、2017年3月23日~27日の5日間で実施した西梅田地下道における公共空間活用社会実験「西梅田UNDER CARAVAN」、盛況のうちに終了しました。
大阪駅周辺エリアは複数の大規模開発が開業、あるいは計画が進み、地区を取り巻く環境は大きく変貌しつつあり、主催した西梅田地区開発協議会(+西梅田地下道管理協議会)では、官民一体となって街づくりを検討する「大阪市エリアマネジメント活性化会議」へ参画するなど、エリアマネジメントにも取り組み、高度に整備された都市環境の維持・向上に努めてきました。
「西梅田 UNDER CARAVAN」は、こうした活動の次なる一手としてを開催しました。西梅田地下歩行者道路の一画にくつろぎや賑わいスペースや人々の滞留行為を誘発する仮設店舗を設置し、既存空間の魅力を高める取り組みを行うことにより、将来的には当地区の集客力・不動産価値の維持・向上を目指していく取り組みです。


社会実験の実施にあたってはOpen-Aさんと連携し、西梅田地区の新しい価値観を表現するチャレンジとして、ひとつひとつの品に物語があり、本を読むように買い物を楽しめる、期間限定のポップアップストア&カフェエリアを目指しました。空間デザインはSHU建築さんにもご協力いただき、いつもの地下道の一画に、一列に並ぶ大きな本棚のようなストアエリアを形成することで、通勤途中にふと立ち寄って本を手に取るような、気軽でありながら魅力的な空間を目指しました。









今回の実験では、滞留を促すための座具もいろんなバリエーションを用意しました。地下道とはいえ屋外空間であるのですが、空間コンセプトを実現するためにあえてインテリアとして販売されているファニチャーを選び、設置しました。また、ハイチェアやソファ、ダイニングテーブルセット等、滞留のシーンにも多様性が生まれる工夫を凝らしました。




開催期間中は平日・休日問わず、多くの方に西梅田でのパブリック・ライフを体感していただけました。日頃オフィスワーカーの方が多い西梅田地区だけに土日の人の流れを心配していましたが、良い意味で予想が外れ、平日とは違った客層の方々にご来場いただけました。


どの出店者さんにもストーリーとこだわりのある商品やサービスをご提供いただけたこともあり、お越しいただいた方ともいろんな会話をされているシーンがありました。来場者アンケートにご協力いただいた際も、「とても良い有効活用だと思う」「期間限定で実施するのはもったいない」「いつもこうだったら良いのに」といった声をたくさんいただきました。


終了後はみんなで撤収。いざ普段の姿に戻ってしまうとより一層寂しい印象を抱きましたが、そう思うのもこの5日間の空間変化のインパクトが大きかったからだと思います。今回は道路占用、道路使用の許可という制度的な制約もあり5日間のみの開催でしたが、今後はこの成果をもとに定常化できるよう検討を進めていき、いずれは西梅田地区のエリア価値を再度高めていくような動きにつなげていきたいと思います。
今回の企画にご協力いただいた全ての関係者、来場者の方に御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
そして、これから新しく生まれ変わっていく西梅田地区を、今後もどうぞよろしくお願いいます!