駅前空間利活用検討業務(モヨリノプロジェクト)

期 間: H.30 ~ 継続中

□所在地:
兵庫県神戸市

□期間:
2018年~継続中

□テーマ:
公共空間のリノベーション

□エリア特性:
広場

□内容

最寄駅から始まる、豊かな暮らし「モヨリノ」
 神戸市で取組む「モヨリノ」は、住まい・学校・職場の近くにある「最寄り駅」をリノベーションすることで、この街で暮らす日々がより豊かに楽しくなることを目指すプロジェクトです。神戸市がより魅力的に街になるためには、現在再整備が進んでいる三宮などの中心地が魅力的であることに加え、日々の暮らしの中心となる最寄り駅も魅力的となる必要があると考え、この取組がスタートしました。
 モヨリノでは、①良質な滞留空間の創出、②交通利用者の安全・利便性の向上、③地域コミュニティ、ローカル経済の循環の醸成を、取組の軸としています。
 モヨリノの取組は、神戸市西区の伊川谷駅から始めました。伊川谷駅は1日の平均乗車人員が約5,000人と神戸市営地下鉄西神・山手線内では二番目に乗降客が少ない駅です。また、伊川谷エリアは農業が盛んで、軟弱野菜・花壇苗の一大生産地であり、駅南側は市街化調整区域で広大な農地が広がっています。

滞留行動調査で把握した課題を常設プランへ反映
 2018年に実施した滞留行動調査では、「交通機関の乗換等の必要行動しか行なわれていないこと」や「立ち姿勢での滞留が多いこと」が明らかになりました。
 この調査結果を活かし、2019年には、一般車・タクシーのローターリーの近くにあるフェンスで囲まれた高架下の道路空間を解放し、座具、机、卓球台などを配置し、10日間限定で休憩スペースを生み出しました。期間中は、一般車・タクシーの乗車待ちの人以上に、地域のこどもたちの遊び場になっていました。継続を望む声が多く、現在は、社会実験結果を踏まえ、常設化に向けて協議・調整を続けています。
 また、これらの新規滞留空間の創出に加え、駅前空間全体の照明のリノベーション、シンボルツリーのライトアップを行い、魅力的な夜間景観の形成を目指します。

ヒアリングでの声を元に、駅前を地域コミュニティ、ローカル経済の場に
 地域の方々約20人のヒアリングの声を元に、現在2つの取組の検討を行っています。
 1つ目は、花壇プロジェクト。JAは、駅前で伊川谷の花のPRをしたいと考えていましたが、日々の管理が難しく、設置することができていませんでした。また、伊川谷駅前にはサービス付き高齢者住宅など福祉事業所が多く立地しており、「入居者と地域との繋がりの機会を増やしたい」というニーズがあることが明らかになりました。この2つの課題をマッチングし、福祉事業者の入居者や駅周辺の店舗の方々と花壇運営チームを組織し、伊川谷駅前に新規設置する花壇の運営準備をはじめています。
 2つ目は、野菜の販売。伊川谷駅周辺にはスーパーがなく、駅周辺の居住者は買い物に不便している方が多いです。また、ヒアリングの中で「駅前空間で野菜を販売したい」という想いを持つ農家に出会うことができました。そこで、社会実験として駅前にある既存休憩スペースの貸し出しを行い、現在週に1度の野菜販売が実施されています。野菜販売では、電車からバスへの乗換の方や地域住民の方々が野菜を購入し、利用者の満足度が高く、継続を望む声がでています。
 今まで必要行動しか起きていない伊川谷駅前。通勤・通学等の日常的な利用者が心にゆとりを持って駅前を利用できるようになること、地域コミュニティやローカル経済の場として、日常的な活動が行われている駅前に変わることを目指し、今後も協議・調整を進めていきます。

 

●2018年
・利用実態調査の企画
・駅前空間活用のための検討方針提案
・モヨリノプロジェクト(社会実験)の企画・運営

    

●2019年
1)良質な滞留空間の創出
・道路空間上に新規滞留空間の創出
2)交通利用者の安全・利便性の向上
・夜間照明のリノベーション検討
3)地域コミュニティ・ローカル経済の槍術
・駅前空間における市民の活動の場の創出・貸し出しルールの検討