ソノホカ

【勉強会記録】「これから、都市をつくる仕事 〜蓑原敬の構想力と思想を次世代に継承する〜 大阪編」

2018年1月29日


昨年の10月のことになりますが、広場ニスト山下裕子さんの持込企画で「これから、都市をつくる仕事 〜蓑原敬の構想力と思想を次世代に継承する〜 大阪編」として、蓑原敬さんを事務所にお招きしてトークセッションを開催しました。

 

蓑原さんは元々フランス文学を学ぼうと大学に入学しましたが、大学2年生の時に病気を患い、そのとき病床で「人と物との関係性」を見つめなおそうと思ったことが、現在の道にすすむ大きなきっかけとなったそうです。

元々フランス文学を志していた蓑原さんのお話は、都市計画の専門的なお話だけでなく、人間がどのように生きるのかといった哲学的な話も含まれていてとても面白かったです。

特に印象に残ったことは、シンギュラリティ(技術的特異点)の話。

シンギュラリティとは、人口知能(A・I)の発明が急激な技術の成長を引き起こし、人間文明に計り知れない変化をもらたすという仮説です。

つまり、コンピュター技術が今のスピードペースで発達し続けると、ある地点で地球全人類の知能を超える究極のコンピューター「A・I」が誕生し、その「A・I」がその後に更に自分よりも優秀な「A・I」を作りあげ、更にその「A・I」が次のもっと優秀な「A・I」を作りあげていく…という世界になっていくということです。

人類が人口知能と融合し、生物額的な思考速度の限界を超越することで、現在の人類からして、人類の進化速度が無限大に到達したようにみえるようになる瞬間を技術特異点=シンギュラリティと呼んでいます。

※数学的な特異点とは、分数の分母がゼロに近づくにつれ無限大に発散するような点のこと。

このようなシンギュラリティは2045年には起きるということで、「2045年問題」とも呼ばれています。

遠い未来のように感じている、映画で見たような世界がもうすぐそこに迫っているようです。

人間が理解できないことをAIがつくりあげていく世界。

そういう時代にどうむきあっていくのか。

蓑原先生はこうおっしゃっていました。

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これからの時代、個人個人の身体性、感性、主体性などが「外付けのアルゴリズム」で支配される知識の集積が人間を支配するようになっていく。

しかも、最近の優れたコンピューター技術の中では、実は理論過程がはっきりしない結論を大量のデータを操って出してしまうということが当然のようにできる。

どこしたらこうなるのか、ということがわからないままの組み立ての知識の構造ができています。

われわれは、そういう世界の中で、こらからどう生きるのかという問題を新たに考えていかないといけない。

そういう時代だからこそ、自分の立場で考えて、自分の感性で考えて、本当にどうしたらいいのかを、自分の周りの人たちと一緒に考えていかないといけなくなってきている。

出発点は、自分が自分の現場で考えていかないとしょうがない。

※一部中略
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どのような時代でも、自分の目で見て、自分の頭で考える、それ以上に強いことはないのだな、と思いました。

これから、産業革命のように社会、暮らしのあり方の大きな変換点を迎えています。

みんながはじめての体験する時代がやってきます。

蓑原さんは、最後に「このような時代に仕事をしていくには、単なる物事の解決者ではなく、問題の提起者であり、改革家であらざる得ない」とおっしゃっていました。

日々の仕事も、単に目の前のことだけでなく、この先の未来を見据えて、どういう社会であるべきかを考えながら取り組むことが大切だと感じました。

蓑原先生のお話、とても勉強になりました。

そして、山下さん、貴重な機会をありがとうござました!

(しおり)

 

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